①ペット飼育頭数減少の影響が徐々に顕著に

＜2023年ペットショップ・ペットサロン業界の振り返り＞
2023年は飼育頭数減少の影響が本格的に店舗経営に影響を及ぼした1年となりました。
ペット飼育頭数の減少はイコールペットオーナーの減少であり、市場拡大は厳しい状況にあります。

※出典：
一般社団法人 ペットフード協会 「令和5年　全国犬猫飼育実態調査」主要指標 サマリー 2024年2月1日

②“コロナ明け”の中での消費者のライフスタイル、購買手段の変化

コロナ禍ではリアルへの行動制限により、通信販売など、ライフスタイルに対応した市場・サービスに伸びが見られました。コロナ明けの2023年は、ペットサロンやペットホテル、ペットイベントにおける体験企画などのリアルが復活し始め、ペットに関わる商品・サービスが「売れる場所」や購買手段に変化が見られています。もちろん、ライフスタイルに定着した便利な仕組みはなくなることはないため、変化を見極めながらバランスのよい施策が求められます。

③原価の高騰

原材料高、原油高、円安の影響を大きく受けた原価の高騰は、2023年も継続されました。
値上げをしてもなお、原価高騰分をカバーできているペットショップ・ペットサロンは多くなく、商品設計やビジネスモデル設計そのものを見直す必要も迫られています。
また、値上げはダイレクトに「家計の負担」となり、消費の鈍化につながっています。価格をニーズにあわせる予算対策、単品多用途展開・提案による複数マーケットの獲得など、成功している店舗では工夫が見られました。